着るレッスン Lesson12“服選びに重要!素材の種類と特徴”

トピックメインイメージ
2024.05.18
SHARE
facebookアイコン Xアイコン lineアイコン

スタイリスト・西ゆり子さんが主宰する「着る学校」が、“着る力”を身に付ける独自プログラムをアナザーアドレスのために特別にアレンジしてお届けする「着るレッスン」。Lesson11では、「色を楽しむコツ【上級編】」と題して補色や色の効果的な使い方についてお伝えしました。

Lesson12「服選びに重要!素材の種類と特徴」

Lesson12からは、服の「素材」にフォーカス。今回は、主な“素材の種類”についてご紹介します。

素材の種類

みなさんは服の「素材」と聞いて、何を思い浮かべますか?コットン、シルク、ポリエステルなど、様々な生地がありますよね。素材は大きく「天然繊維」と「化学繊維」に分けられ、「色」のレッスンでやったように、コーディネートを考える際に決して無視することはできません。今回は、主な素材を「天然繊維」と「化学繊維」に分けて表にまとめましたので、確認してみましょう。

素材の特徴

「天然繊維/化学繊維」を確認したら、次はそれぞれの特徴を見ていきましょう!麻は涼やかだけれどシワになりやすい、ポリエステルは色が鮮やかだけれど蒸れやすいなど、経験として知っていることもあるでしょう。詳細に覚える必要はありませんが、素材の特徴を知っておくと、服選びにも役立ちます。どのような素材で構成されているかによって、着心地も風合いも違うからです。これからは、服の素材を意識して、「品質表示タグ」を見るクセをつけましょう。好きな色やデザインがあるように、素材にも好みがあるはずです。

<天然繊維>

サイドスリットニットプルオーバー(セオリー リュクス)【毛95% カシミヤ5%】

■ウール/カシミア
羊毛、山羊、ラクダなどの毛を紡いで作られる素材。動物の脂が含まれているため、水に強く暖かいのが特徴です。皮膚と同じたんぱく質であるため、肌にふれても刺激があまりありません。復元力が強く、一晩おくとシワ・くせなども取れやすいです。

シアークレープラッフルネックブラウス(ヴィクトリア・ベッカム)【シルク100%】

■シルク
チョウ目カイコガ科に属する蚕の繭糸を紡いだもの。光沢があり、通気性・保温性が高い。皮膚と同じたんぱく質であるため、保湿性を持っています。汗を吸い、逃がす力が大きいのも特徴です。

ラウンドジップレザーミニバッグ(ビューティフルピープル)

■レザー(本革)
動物の皮を剥ぎ、なめして作った素材。保温性・通気性に優れています。水に弱いですが、復元性も高いため、濡れた靴も新聞紙で水を吸わせ、一晩寝かせると復活します。

ストライプシャツミニワンピース(イザベルマランエトワール)【コットン100%】

■コットン(綿)
開花した綿花の開裂した種子の周りに付いている綿を紡いで作った素材。吸湿性が高く、熱に強いが、水に弱く縮みやすいのも特徴です。

リネンカットオフスタンドカラーシャツ(ギャルリー・ヴィー)【麻100%】

■麻
植物の皮の下の筋、葉脈などを紡いだものの総称。現在は亜麻から作られる「リネン」が一般的で、「麻=リネン」という認識も広まっています。通気性・放熱性に優れていて、夏服に多用されています。シワができやすいのも特徴です。

<化学繊維>

リフレクトストレートパンツ(スタイリング/)【ポリエステル100%】

■ポリエステル
形状記憶性が高く、シワになりづらい素材。速乾性に優れているのも特徴です。ポリエステル100%は静電気が起きやすいですが、コットンが混合してあると起きにくくなります。他の繊維とのブレンドにも向いているのもポリエステルならではの特徴です。

ウールアクリルニットジャケット(サイドスロープ)【アクリル70% 毛30%】

■アクリル
柔らかく暖かいためウールの代わりに使われることが多い素材です。静電気が起きやすく、毛玉になりやすいのが難点ですが、発色が良いためアパレル製品に多用されています。吸湿性や保湿性は低いため、登山などのウエアやインナーには適しません。

シャーリングハイネックブラウス(フレイアイディー)【ナイロン100%】

■ナイロン
ポリエステルよりも軽さと伸縮性に優れている素材です。摩擦に強く、丈夫。繊維自体に伸縮性があり、女性用ストッキングの素材としても浸透しています。熱に弱いため乾燥機やアイロンには向きません。

<再生纖維>

マーブルプリントドレープシャツ(チノ)【レーヨン100%】

■レーヨン
木材パルプから作られる再生繊維。シルクのような素材を人工的に作ろうとして、「光る糸」という意味を込めて「レーヨン」と名付けられました。ドレープ性に優れ、優美な印象になりますが、水に大変弱いため、スチームアイロンをすると縮んでしまいます。

キュプラレギュラーカラーシャツ(ネズヨウヒンテン)【キュプラ100%】

■キュプラ
綿くずから作られる再生繊維。吸湿性と保湿性に優れていますが、シワになりやすく、水に濡れると縮みやすい素材です。静電気が起きづらいためスーツやドレスの裏地に多用されています。


以上、「着る学校」によるLesson12“服選びに重要!素材の種類と特徴”いかがでしたか?素材の特徴を知っていれば、実際に商品を手にしなくても、品質表示タグを見るだけで、どのような着心地で、どんな風合いの服なのかイメージしやすくなります。アナザーアドレスでレンタルする際も、「アイテム詳細」を見て、ぜひどのような素材で構成されているのかを確認するようにしましょう!次回は2024年5月25日(土)公開予定です。お楽しみに。

 

着る学校:https://www.stylingschool.org/※外部サイトに遷移します