【roop】トークショー・ファッションショー・ブースイベントレポート

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2025.02.24
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2025年2月14日(金)~16日(日)の3日間、国立代々木競技場 第一体育館で行われたファッション・アート・ライフスタイルのクリエイションの祭典「NEW ENERGY TOKYO」にアナザーアドレスも出店。

 

3日間の中で、さまざまなファッションに精通した著名人によるトークショーやプロ部門、学生・アマチュア部門の2部門で構成されたファッションショー、出店ブースでは、来場者がアップサイクル制作体験ができるワークショップなどが行われました。

 

本記事では、アナザーアドレスがNEW ENERGY TOKYOの3日間で行った各種イベントの模様をお届けいたします。


■アナザーアドレスとは?

「アナザーアドレス」は、人気ブランドのアイテムを月額5,940円(税込)~レンタルでお試しいただける百貨店業界初のサブスクリプション(月額制)ファッションレンタルサービスです。オフィスカジュアルから休日、デートなどのさまざまなシーンでに使える服やバッグを多数ご用意しております。詳しくはコチラをご覧ください。

INDEX

【roop Award】ファッションショー最終審査レポート

まずは、NEW ENERGY TOKYO2日目に行われた、メインイベントとなるroop Awardのファッションショーの最終審査。

 

一次審査を勝ち上がった学生/アマチュア部門の10名とプロフェッショナル部門の10名、合計20名のデザイナーの中から特別賞・準グランプリ・部門グランプリ・総合グランプリに選ばれた5つの受賞作品をご紹介します。

 

総合グランプリ

総合グランプリに輝いたのは、播磨マイアさんのマイア ハリマ(Maia Harima)。

 

自身の妊娠出産という経験から着想を得て「Air Flake」と呼ばれるリサイクルポリエステルで制作された服は、会場を圧巻。再生素材を生かした厚ぼったい編み目や質感からは、まるで心と身体をつなぐ温かさが感じられるようでした。

 

>>マイア ハリマの作品はこちら

 

部門グランプリ

学生/アマチュアとプロの部門内でのグランプリを受賞したのは、宮川一葉さんのカズハ(KAZUHA)。

 

ランウェイで披露された1つの作品に対して3つの着方ができる服は、ただ服を着るだけでなく、自身で探して、試して、発見してほしいとうデザイナーの思いが伝わる内容でした。

 

>>カズハの作品はこちら

 

準グランプリ(学生/アマチュア部門)

学生/アマチュア部門の準グランプリは、TackT(Sho konichi Design Lab)さんのタクト(TACKT)。

 

デザイナー自身が東アジアを周遊中に出会ったカンボジアのアンコール遺跡群からインスパイアを受けた、白を基調とした世界観が印象的です。

 

>>タクトの作品はこちら

 

準グランプリ(プロフェッショナル部門)

プロフェッショナル部門の準グランプリは、ボディソング(BODYSONG.)。

 

ランウェイで披露されたのは、多種多様な素材感と色を統一して作られた洋服たち。普段の日常着にも違和感なく馴染み、有名、無名、ジャンルをすべて無視してフラットに楽しんでもらいたいというコンセプトが感じられる内容でした。

 

>>ボディソングの作品はこちら

 

特別賞(学生/アマチュア部門)

学生/アマチュア部門で特別賞を受賞したのは、若林唯さんのユイ ワカバヤシ(yui wakabayashi)。

 

ランウェイで披露された異素材ミックスのリメイクアイテムは、"日常にときめきを纏う服"という作品コンセプトにぴったりです。

 

>>ユイ ワカバヤシの作品はこちら

 

特別賞(プロフェッショナル部門)

プロフェッショナル部門で特別賞に輝いたのは、野田洋平さんのアンヨーテイラー(AN YO TAILOR)。

 

ランウェイでは、瓶口を紙包装で絞った際にできるシワ感を、タックやギャザーを多様することで表現したワンピースのLOOKが特徴的でした。

 

>>アンヨーテイラーの作品はこちら

 

作品は、2025年3月以降順次アナザーアドレスでレンタルがスタート予定。どうぞお楽しみに!また、以下の記事では、学生/アマチュア部門とプロフェッショナル部門の各デザイナーによる作品の詳細をご紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

 

【roop】アナザーアドレス出店ブースレポート

続いて、3日間行われたアナザーアドレスの出店ブースでの模様をお届けします。

 

roop Award作品展示

roop Awardに参加していただいた95名、450点を超えるアップサイクル作品を展示。今回のイベントのために回収した服に込められたお客様の思いに、新たなエッセンスが加わり生まれ変わりました。

 

アップサイクルアート展示

作品制作時に発生した端切れや使用されていないアイテムで作られたアートを展示。洋服の端切れからできたとは思えないような高いクオリティの美しい作品に来場者も興味津々でした。

 

大阪文化服装学院の学生によるアップサイクル実演

今回のroop Awardの共同事業者でもある大阪文化服装学院の学生たちが、ブース内で解縫・パターン・裁断・縫製の一連の制作工程を披露してくれました。

 

AADロゴ公開インスタレーションアート制作

2月16日のNEW ENERGY TOKYO最終日は、ペイントアーティストの小田佑二さんが、アナザーアドレスのイベントブース前に設置された「AAD」のロゴにその場で塗装するライブペイントを行ってくれました。

 

アナザーアドレスのブランドロゴをモチーフにした「AAD」のアクリルロゴの中には、今回ご提供いただいた服が敷き詰められており、その上からペイントを施しています。

 

アップサイクルワークショップ

ブース内では、来場者が実際にアップサイクルの制作体験ができるワークショップを開催。前述したアップサイクルアート制作や服の端切れ、糸、ボタンなどを使用したオリジナル缶バッチ制作、ねじねじアップサイクルなどが行われました。

 

野性爆弾のくっきー!さんも来場

2月16日の最終日は、野性爆弾のくっきー!さんがアナザーアドレスのブース内に来場。今回のイベントでは、くっきー!さんがデザインを担当し、そのデザイン画をもとに大阪文化服装学院の学生が制作した服も展示されました。

 

ブース内でのアップサイクルワークショップにも参加され、実際に作品を一から制作していただきました。作品は、くっきー!さんらしい独創的かつユニークなタッチがさく裂。来場していただいているほかのお客様とともに、ブースイベントを盛り上げてくれました。

 

【roop】chayさんの公開収録とミニライブレポート

2月16日の最終日には、アナザーアドレスとシンガーソングライターchayさんとの共同ラジオ番組「chay,like you」の公開収録とミニライブが行われました。

 

シンガーソングライターのgbさんによるオープニングアクト

公開収録前には、ゲストとしてSixTONESや中山優馬さんなどの楽曲提供も行うシンガーソングライターのgbさんが登場。TikTokで大人気になった「STRESS」と日本テレビ系「NNN ストレイトニュース」のお天気コーナーで流れている「空模様」の2曲を披露してくれました。

 

GENERATIONSの片寄涼太さん、中務裕太さん✕chayさんの公開収録

公開収録には、GENERATIONSの片寄涼太さんと中務裕太さんがゲストとして登場。アーティストのファッション事情のあるあるや、2人のファッションのこだわりについてトークセッションをしていただきました。公開収録終了後は、会場のファンの方と一緒に記念撮影を行い、イベントを盛り上げてくれました。

 

締めくくりはchayさんのミニライブ

公開収録後はchayさんによるミニライブ。「Twinkle Days」と「あなたに恋をしてみました」の2曲を披露してくれました。ライブ後は興奮冷めやらぬまま、chayさんとじゃんけんイベントを開催。見事最後まで勝ち抜いた方には、chayさんを含む本日のゲスト全員のサインが入った色紙が贈られました。

 

【roop】トークショーレポート

最後に、この3日間で行われた8つのトークショーイベントの模様をご紹介します。

 

トークショー①サステナブルファッションの現在と未来

NEW ENERGY TOKYO初日の第1回目のトークショーは、アナザーアドレス事業責任者の田端竜也氏と環境省デコ活ファッション担当の金井塚彩乃氏の2人による「サステナブルファッションの現在と未来」についてのクロストーク。クロストークの中では、田端氏からはアナザーアドレス事業概要や衣類循環アップサイクルプロジェクト「roop」の取り組みについて、金井塚氏からはデコ活事業の概要、今後目指す未来についてお話いただきました。

 

アナザーアドレスは、320を超える国内外のデザイナーブランドの中から自由に選んでレンタルできるサブスクサービスを展開しています。これまで挑戦しづらかった服を気軽に楽しめたり、買い物による失敗を防げたりする点がポイント。また、お客様から思い入れのある衣類を回収し、回収した服を再構築して新しい消費者に届ける衣類循環プロジェクト「roop」の取り組みは、2024年に環境省のデコ活推進事業にも採択されています。

 

従来問題視されていた大量生産・大量廃棄の問題解決の糸口になる「roop」の取り組みは今後も注目です。

 

トークショー②JFRグループが目指すサーキュラー・エコノミー戦略

第2回目のトークショーは、大丸松坂屋百貨店を運営するJ.フロントリテイリング代表取締役社長の小野圭一氏が、サーキュラーエコノミー(循環経済)の取り組みについて解説。

 

J.フロントリテイリングでは、サーキュラーエコノミーの推進する取り組みを行っていく方針をかかげている中で、リユース業界大手のコメ兵とタッグを組み「株式会社JFR & KOMEHYO PARTNERS」という合弁会社を3月3日に設立する旨を発表。屋号はMEGRUS(メグラス)とし、お客様が気軽に来店でき商品の買い取りを通じて、自然とサーキュラーエコノミーの循環の輪に参加できる場所となっています。

 

リユース業界への参画は百貨店業界初であり、3月の大丸神戸店への出店に始まり、7月は松坂屋名古屋店と大丸東京店、9月は大丸神戸店と博多大丸福岡天神店への出店を予定。お客様との新たな接点、価値提供の場として今後注目です。

 

トークショー③シェアの時代が作る新たなモノの消費エコシステム

第3回目のトークショーは、シェアリングエコノミー協会の石山アンジュ氏、株式会社ソーシャルインテリア代表取締役社長の町野健氏、環境省デコ活応援副隊長の井原啓太氏の3人による。トークセッション。セッションの中では「シェアの時代が作る新たなモノの消費エコシステム」についてお話いただきました。

 

度々話題にあがったのは、近年ではカーシェアやライドシェア、空間シェアなど、さまざまなものがシェア可能になり、シェアするのが当たり前になっていること。シェアリングエコノミーは、既存の物に新たな付加価値を付与させられるため、新しく生み出したり捨てたりする必要はなく環境にやさしい点もメリットです。消費者側も金銭的なリスクが少なくなり、自分に本当に必要なものかどうかを気軽に確かめられる点も魅力。

 

従来の消費経済に代わって新しい経済モデルとして注目されています。

 

トークショー④サステナビリティ教育

第4回目のトークショーは、大阪文化服装学院副校長の加藤圭太氏、大阪文化服装学院クリエイティブディレクターの杦山晶氏、大阪文化服装学院スーパーデザイナー学科4年の3名の学生によるクロストーク。「サステナビリティ教育について」「サステナビリティ教育の難しさと可能性」「アップサイクルの本質」などについて、日ごろ現場で感じている思いや意見などが交わされました。

 

指導する側と学ぶ側が共通して感じられていた部分として、アパレル教育におけるサステナビリティには「クリエイティビティの養成」が必要不可欠である点を挙げられていました。つまり、新しい価値を創造し、長く愛用される洋服を生み出すことが、結果的にサステナビリティにつながるということ。

 

大阪文化服装学院では、クリエイティブな人材を養成するために、海外一流校出身の方を指導者として招き、欧州型のデザイン手法を取り入れた独自の教育メソッドを構築しました。そのような実践的な取り組みにより、近年では国内外の数々の有名コンテストで受賞されるなど、注目を浴びています。

 

トークショー⑤デザイナーファッションのサステナブルな楽しみ方

NEW ENERGY TOKYO2日目の第5回目となるトークショーは、ファッションインフルエンサーのMB氏と洗濯ブラザーズの茂木康行氏によるクロストーク。クロストークの中では「デザイナーズファッションのサステナブルな楽しみ方」について、2人の考え方や意見が語られました。

 

茂木氏が特に重要なポイントとして挙げられたのは、洋服の洗濯方法についてです。ほとんどの方は間違った洗濯方法をしているため、結果的に服の寿命が短くなってしまっているとのこと。服の寿命が長くなれば無駄な消費が減るため、サステナブルにつながります。

 

一方MB氏は、デザイナーズに限らず受注生産型のビジネスモデルにすることがサステナブルにつながるという考え方を重要視していました。受注生産にすれば、在庫を抱えずに済むため赤字になるリスクを減らせるだけでなく、必要な分だけを作るため無駄な生産や廃棄が減り、環境にも配慮できます。

 

トークショー⑥サステナブル観点で見るroop Award

第6回目のトークショーは、CFD代表理事・議長の久保雅裕氏とファッションジャーナリストの向千鶴氏によるクロストーク。「サステナブル観点でのroop Awardの取り組み」や「ファッション分野におけるサブスクとの共存と今後」などについてお話いただきました。

 

さまざなまなサステナブルの定義がある中で、お二人から語られたファッションにおけるサステナブルの定義は「一度購入した服を捨てずになるべく長く着用する」ということ。本来捨てられるはずの服をアップサイクルするroopの取り組みは、環境に配慮されている点で改めて評価していただきました。

 

また、ビジネスの観点から販売と共存が難しいと思われがちな服のサブスクサービスも、いちユーザー目線で考えてみることが重要である点も語られました。ユーザー側としてはブランドに興味はあったとしても「価格帯が高くなかなか手が出せない」「失敗したらどうしよう」などの不安があります。しかし、アナザーアドレスであれば、高価格帯のアイテムが数千円からレンタルできるため、顕在層の不安や悩みを解決できる糸口になるという点を挙げられていました。

 

今後のファッション業界において、売上を最大化させるための方法として、服の販売とサブスクの共存は重要な戦略的課題となりそうです。

 

トークショー⑦ファッションで人生を豊かにする方法

NEW ENERGY TOKYO最終日の第7回目のトークショーは、株式会社はんなり代表の吉沢詩乃氏と株式会社ハナミラ代表の松下りせ氏によるクロストーク。クロストークの中では「ファッションで人生を豊かにする方法」や「婚活・投資とファッション」についてお話いただきました。

 

まず初めに語られたのは、服を着る行為は「食べる」「寝る」などの普段当たり前に行っている行為と同じくらい重要なもので、服との向き合い方を変えると暮らしが豊かになるということ。服は自分のテンションを上げられるだけでなく、仕事でのプレゼンの場やデートなどのさまざまなシーンでの印象も変えられるため、状況に合わせて服を選ぶことで相手にいい印象を与えられます。

 

また、服は着るだけで自分の雰囲気を変えられる1種のツールであり、効果を得られるまでのスピードが早いため、投資目線でもコスパがいいという点も語られました。

 

トークショー⑧自分の魅力を引き出す洋服の選び方

第8回目のトークショーは、顔タイプ診断協会代表理事の岡田実子氏による「自分の魅力を引き出す洋服の選び方」について。顔タイプ診断は「フレッシュ」「クール」「エレガント」など、自分の顔の特徴が判断できる分析ツール。その結果をもとに、自分に似合う服を感覚的ではなく、理論的に服を選ぶことができます。

 

また、似合う服を総合的に判断するためには、顔タイプ診断以外にも首から下を分析する「骨格診断」や、肌の色を分析する「パーソナルカラー診断」などもありますが、その中でも、人の第一印象は顔で判断されるケースが多いため、顔タイプ診断は1番重要と岡田氏は語ります。

 

会場では、岡田氏が観覧者をモデルに、実際にその方に似合う服をアドバイスするレクチャーも行われました。

 

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